まず、こちらをご覧ください。
オンラインの投稿でブランド名が検出された画像のうち、80%が投稿文ではブランド名を記載していません。
80%です!
画像分析をしないと、これだけのデータを見落としていることになります。
画像分析とは?
画像分析とは、画像の情報を取得する作業のことです。単純なものではバーコードスキャン、複雑なものではPiPなどがあります。
PiPをご存知ですか?
行方不明になった犬や猫などのペットの探索用に開発されたアプリで、PiPアプリにペットの写真を登録することで、写真が分析され、もし行方不明になったとしても周辺地域で見つかった犬や猫の写真と照合することができます。
画像分析は、タグの紛失や古くなってしまったマイクロチップなどの代わりに迷子ペットを探す手がかりとなります。
このように画像分析を活用することで、迷子札をなくした場合、マイクロチップが失効している場合などでも対応できます。
コンピューターに人の「目」の役割を果たしてもらうことは、容易ではありません。私たちの「目」と同じように物事を識別してもらうには、コンピュータービジョンと画像認識が必要です。コンピュータービジョンは「見る」のではなく、マシンが「見た」ものを解釈して処理します。
AIを活用した画像認識では、コンピュータービジョンを使って受信内容を理解して分類します。この技術の活用例には、以下のものがあります。
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自動運転車 - 画像認識とコンピュータービジョンを活用し、他の自動車、歩行者、道路標識などを識別します。
- 価格比較 - 購入を検討している商品の写真を撮り、Google Shopperなどのアプリを使用して近隣の販売店の価格比較ができます。
- 価格比較 - 購入を検討している商品の写真を撮り、Google Shopperなどのアプリを使用して近隣の販売店の価格比較ができます。
- Not Hotdog - 対象物が本当にホットドッグかどうかを確かめたいときに便利です。
右の写真はホットドッグではありません。誤って食べないように注意しましょう!
画像内のピクセルを処理するニューラルネットワークのトレーニングは複雑です。しかし、ラベル付けした画像を多数読み込むと、類似した画像を認識できるようになります。
画像分析と画像認識の違い
画像分析とは、すでに持っている画像について、何が含まれているのかを識別することです。例えば以下の画像では、男性1人、メガネ1組、ノートパソコン3台、テーブルが特定されます。
画像分析は画像内にある物体を特定します。
(この画像のTalkwalkerロゴは旧バージョンです)
画像認識はまるで魔法のようです!AIを活用した技術で、事前に設定した検索クエリを含むオンライン上の画像を抽出します。以下の例は、「Talkwalker」というクエリで検索した画像です。
画像認識により、画像内のロゴ2つが検出されました。
画像分析をマーケティング戦略に組み込むべきか?
もちろんです。
オンライン上には、ブランド名や製品名を含む画像が毎日10億枚以上も投稿されているため、マーケティング戦略に画像分析を欠かすことはできません。TalkwalkerのAnalyticsプラットフォームでは、画像認識と動画分析を利用できます。画像内の複数の要素を特定し、当社が持つ3万件以上のロゴ、シーン、物体のデータベースと照合します。
では、テキスト分析は無意味なのか?
いえ、そんなことはありません。
ブランドに関するオンライン上のあらゆる投稿を把握するには、テキスト分析と画像分析の両方が可能なツールが必要です。
画像や動画をシェアする人が増えている昨今では、画像/動画とテキストの両方を分析することが重要です。
画像分析はどのように役立つのか?
まず、どのような写真に自社のロゴが写っているかをチェックしましょう。
- 自撮り写真 - どのようなセンチメントを示す写真なのか(ハッピーなのか、不満なのか)を確認します。
- インフルエンサーの写真 - 有名人であれば、影響力が強いでしょう。
- 特定の場所の写真 - ビーチ、バー、台所、寝室
- 看板、デジタルサイネージ、スポンサー横断幕、街頭設置物 - バス停、電話ボックス、交通機関(タクシー、バス、地下鉄、電車)の広告、ゲリラ広告
SNS分析、特に画像分析を活用すれば、こうした写真からさまざまな有益な情報が得られます。
ブランドのメンションを正確に追跡
これまでは、ブランド名や製品名がSNSの投稿でどのようにメンションされているかのみが注目されていました。その際に抽出されるのは、投稿文または直接的なタグ付けにブランド名が含まれる投稿のみです。このような場合、投稿文のない投稿など、多くの情報を見逃していることになります。
画像のみの投稿も多くあります。画像分析を行えば、画像を含むユーザー生成コンテンツ(UGC)をすべて発見できます。SNS分析で画像も調査することにより、画像に含まれる自社のロゴや製品を特定できます。ポジティブなユーザー生成コンテンツがあれば、マーケティング戦略に活用できるでしょう。
Talkwalkerの画像認識では、画像内のロゴを特定できます。
上図では、過去30日間においてDHLのロゴは約1万回検出されました。
no es la gloria esto?? pic.twitter.com/DQYLMZ6WJ3
— әu!ɯzɐɾ (@_jazminalmiron) February 27, 2019
上の投稿では、投稿文にはブランド名が書かれていませんが、画像認識によってCoca-Colaに関するポジティブな投稿であることがわかりました。
よりスマートなオンライン販売
オンラインで買い物をする場合、消費者は購入を検討している商品を選択します。すると、類似する商品も表示されます。これは画像認識を活用した機能ですが、どのような効果があるでしょうか?Amazonのように大規模で多様な商品を扱っているサイトの場合、この機能によってさらに多くの商品を紹介できます。例えば、ファッション部門でスニーカーを検索している場合に、類似商品としてスポーツ部門のスニーカーを紹介できます。
ブランド評判の保護
投稿文にはブランド名や製品名が書かれておらず、画像に製品が含まれる投稿の場合でも、センチメント分析によって、投稿文の内容を解釈して投稿者がどのように感じているかを知ることができます。
画像分析とセンチメント分析を併用することで、製品に対する消費者の反応をより詳しく把握できるのです。
ネガティブなコンテンツが拡散している場合は危険です。画像/動画付きの投稿は他の投稿に比べてシェアされる確率が40倍も高くなるため、ネガティブなビジュアルコンテンツはさらにリスクが大きくなります。危機的状況を引き起こしそうな要因を突き止め、ブランドの評判を守るには、危機管理が欠かせません。要因特定は画像分析で行います。
スポンサーの価値を証明
スポーツスタジアムに自社のロゴを出すために多額の経費を投入した場合、その費用対効果はどのようにして測定しますか?あるいは、スポンサーになったイベントでの効果はどうでしょう?自社のビジネスにどのような影響があったでしょうか?こうした質問を上司から尋ねられた場合にすぐに答えられるようにしておかなければなりません。
ROIは把握していますか?
Talkwalker独自の画像認識技術では、上図の投稿にブランド名のメンションがないにもかかわらず、Martini、Texaco、Michelinのロゴを検出できます。
画像認識技術(ロゴ検出機能)を活用すると、自社ブランドの正確な露出量を知ることができます。そのため、スポンサー契約のROI証明に役立ちます。
商標権侵害からブランドを保護
EUでは、偽造アパレル商品によって毎年600億ドル以上の収益が失われています。
よく見ると、ブランドのスペルが間違っています。
商標の乱用からブランドを守ることは重要です。画像分析を活用すれば、ロゴの不正使用や偽ブランドを検出できます。eコマースサイトの場合はサイト上で売り出されている偽ブランドを発見でき、ブランドの場合は自社製品の模造品が自社以外の店舗で販売されているのを発見できます。
自社の商標とブランドの評判を悪質な乱用から守りましょう。
インフルエンサーの発見とモニタリング
人気有名人が自社ブランドのロゴと一緒に写っている写真を投稿しましたが、投稿文にはブランド名が記載されていません。
そのような場合でも、画像認識を利用すれば、この投稿を検出できます。自社ブランドを無料で宣伝するチャンスですから、見落とさずに活用しましょう。
インフルエンサーが偶然に投稿したコンテンツは、ブランドにとって非常にありがたいものですが、その投稿に気づけなければ意味がありません。
戦略的なビジネスインサイトを発見
消費者がいつ、どこで、どのようにして自社製品を利用しているのかを知ることは、ブランドにとって非常に重要です。例えば、自社のビールの画像がオンライン上に多く投稿されていたとします。自社ブランドのロゴが付いたグラスを片手に持った自撮り写真からは、何を分析できるでしょうか?投稿されている写真の多くに、自社ビールとともに特定のブランドのスナックが写っている場合、パートナー提携のチャンスかもしれません。
レストランチェーンのケーススタディを掲載した『SNS分析事例集(英語)』をぜひご覧ください。ピザを主に取り扱う同社は、画像認識を活用してヨーロッパ内でのビジネス拡大対象地域を決定しました。座席は屋内と屋外のどちらが人気か、ピザと一緒に飲む飲み物は、ワイン、水、ジュース、ビールなど、何がよく注文されているか、トッピングは何を追加しているか、などをSNS分析から明らかにすることで、重要なビジネス決定を下すことに成功しました。
ユーザー生成コンテンツを活用
ユーザー生成コンテンツを利用して、ブランド認知度を上げましょう。自社ブランドを無料で宣伝できるのですから、活かさない手はありません。Salesforceによると、ユーザー生成コンテンツはキャンペーンのエンゲージメントを50%上昇させ、メールのクリック率を73%、およびコンバージョン率を10%増やします。
これほどの影響力があるため、上手に活用すると大きな効果が期待できます。
感情認識技術
これは、Talkwalkerプラットフォームで提供しているセンチメント分析とは異なり、人の感情をカメラで識別する技術です。
AIを活用した表情分析技術によって、ウェブカメラを使用して、特定の広告やコンテンツが表示されたときの人の反応を識別します。この技術を活用すると、市場調査よりも迅速に実際の消費者の自然な反応をデータとして収集できます。
自社のブログ投稿、ツイート、広告、製品などを見た瞬間の消費者の反応がわかるのは、とても有益ではないでしょうか?
オフラインのコンテンツ
画像分析はオンライン上のコンテンツのみを分析するわけではありません。医療画像(マンモグラフィーやX線検査でのガン検出)、侵入者検知、岩のミネラル含有量測定、国防、天文学などでも活用されています。
レジが不要に!?
2016年、Amazon Goが世界中のニュースになりました。宣伝文句は「世界最先端のショッピング技術。レジの順番待ちも精算も不要。商品を選んで店から出るだけ!」というものでした。
ここで活用された技術はコンピュータービジョン、センサーフュージョン、深層学習など、自動運転車のものと似ています。
顧客は回転ドアを通って入店します。Amazon Goアプリのバーコードがスキャンされ、顧客は買い物中に追跡されます。
買い物が終わると、顧客は店を出ます。買い物した商品はアプリが記録し、アプリ上のカートに保存されます。退店後すぐに顧客はレシートを受信し、購入金額がAmazonアカウントから差し引かれます。
顧客の足取りを追跡
店内の顧客の足取りを追跡することは、以前から行われていましたが、その手法は進化しています。コンピュータービジョンを活用することで、追跡機能が大幅に向上され、ショッピング体験全体を最適化することが可能になります。
RetailNext - は非常に高度な機能を備えた店内画像分析ソリューションです。
RetailNext はセンサーとコンピュータービジョンを活用することで、以下のことを明らかにします。
- 入店・退店分析
- 滞在時間
- ユニークトラフィック
- 通過トラフィック
- 来店頻度
- 一日、一週間、または一年にわたるトラフィックのサイクル
- 効果的な配置の什器とそうでない什器
光学文字認識
光学文字認識(OCR)は何十年も前からある技術で、活字や手書きの文字を認識し、ASCIIなどの文字コードに変換します。
2004年、イギリスのRoyal Mailは2億ドルほどの膨大な予算を投入して封筒の表と裏に記載された文字をスキャンする技術を導入しました。この技術によって、読み取った住所を機械で読み取り可能なコードに変換し、大規模での翌日配送が可能となりました。
まとめ
画像分析技術は急速に進化しており、SNS分析の分野では、投稿文にブランド名が記載されていなくても画像内のロゴを検出することが可能になっています。
画像分析技術はこれからも重要な役割を果たし続けるでしょう。
Talkwalkerでは、動画内のロゴも検出することが可能です!動画分析機能を活用すると、SNS分析の幅が劇的に広がります。
画像認識機能を実際に体験するには、ぜひ無料デモにお申込みください。