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愛されるブランドづくりに必要なこと【国内編】 - Talkwalker

作成者: Talkwalker (日本)|6月 2, 2020

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今回のブログでは、誰もが知っている日本国内のブランド10社に焦点を当て、彼らがなぜ愛されているのかを公開しているSNSデータを活用し、分析をした上で、検証してみました。それでは、早速見ていきましょう!

7‑Elevenㅣセブンイレブン

誰もが知っている日本のコンビニエンスストアです。国内では、もちろんセブンイレブン以外にもたくさんのコンビニエンスストアがありますが、今回はセブンイレブンに焦点を当ててみました。まずは、『セブンイレブン』というキーワードと共に投稿されているハッシュタグやトピックスを見ていきましょう。

まずは、『#ブリューオフ』、『#糖質オフ』といったキーワードが大きく表示されています。これは、セブンイレブン限定で販売されたサントリーの新商品であるザ・ブリューオフの反響になります。

その他にも『スッキリ』、『楽しめる』、『美味しい』というポジティブなキーワードが結びついているのが見れますね。そして、こちらの投稿も反響が高く、広い範囲で拡散されています。

仕事が終わった帰りにセブンイレブンに寄って、缶ビールを買って、お家で晩酌を楽しむ、という人が増えている中、限定版のビールや、様々な種類のビールを用意することで、こういったニーズに直接答えているところが、まさに愛されているブランドの秘訣なのかもしれません。

Hitachiㅣ日立製作所

日立製作所は、世界有数の総合電機メーカーであり、国内でもトップのブランドになります。同時に3万人以上の従業員を抱えている大企業でもあります。新型コロナウィルスが拡散している渦中、在宅勤務を標準化するというニュースは、NHKでも取り上げられました。

このニュースはSNS上でも拡散され、大きな反響があったことが拡散マップ上でも可視化されています。

『在宅勤務に伴う光熱費や、出社する際のマスクの費用などとして1人当たり毎月3000円を支給するほか、感染のリスクが高いとみられる環境で働く従業員に1日当たり500円から1000円の手当を4月にさかのぼって支給する※』といった従業員に対しての手厚いサポートも企業として対応しています。

※https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200526/k10012445681000.htmlから抜粋しています。

ブランド愛を獲得するには、まずは社内からのブランド・ロイヤリティを得るという点はとても重要になります。愛されるブランド特集では、この『従業員アドボカシー』を活用してブランド愛を作り出している手法を紹介しています。是非チェックしてみて下さい。

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Hondaㅣ本田技研工業

自動車メーカーのHondaは、モータースポーツ選手権「フォーミュラ1(F1)」でもエンジンサプライヤーとして参戦しています。では、さっそくセンチメント分析とテーマクラウドを掛け合わせた分析結果を見てみましょう。

Talkwalkerのセンチメント分析では、ポジティブな感情を緑、ネガティブな感情を赤、そのどちらでもないニュートラルの感情を黄色で表示されます。今回の結果では、ネガティブな感情はほとんどなく、『素晴らしいパフォーマンス』、『満足』、『楽しみにしています』といった多くのポジティブなコメントが見られます。

属性データを見ていくと、7割が男性、年齢が18歳~34歳となっており、まさに車好きなファン層の心を掴んでいることが分かりますね。もちろん、Honda社の最先端の技術を生かした活動であり、誰でも真似できることではありませんが、このような活動を通しファンを増やすことで、愛されるブランドづくりに貢献することができます。

NARSㅣナーズ

筆者も大好きな日本のコスメブランドになります。Talkwalkerでは、ブランド・商品に最適なインフルエンサーを見つけることができます。今回は、NARSというキーワードをもとに、3月20日から6月19日までのデータの中で、最も影響力のあった投稿者、人物、サイトを分析してみました。

こちらが、今回の期間で最も影響力のあった投稿になります。

色身を実際に自分の肌にとって見せている『スウォッチ』の効果もあり、波及効果がとても高かった投稿といえます。

化粧品メーカーとしては、愛されるブランドとして認知されるために、このようなインフルエンサーを積極的に起用し、増やしていくという活動は必須事項です。重要な点として、自社のブランドに最適なインフルエンサーなのか、これまでの投稿でどれだけ波及効果があったのかを事前に調べた上で、戦略を作っていきましょう。

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Nintendoㅣ任天堂

日本国内だけでなく、もはや世界で大流行している『ポケモン』を作り出したゲームの開発・販売を行う企業です。『ポケモン』を通して世界各国のファンとつながることで、ブランド・ロイヤリティを促し、愛されるブランドとして認知されています。今回は彼らが運営しているツイッターアカウントに注目してみました。

『ポケモン』の最新情報を配信しているポケモン公式ツイッターでは、すでに110万人以上のフォロワー数があり、前章で紹介したインフルエンサーを発見する機能でも、最も影響力のある人物と出ています。

驚くべき点は、拡散力そしてエンゲージメントの高さです。下記の投稿は6月2日に配信された最新ゲームの映像を流している内容になりますが、拡散マップ上では、多くの媒体にほぼリアルタイムで、幅広く拡散されたのが分かります。

この拡散マップでは、国ごとでの拡散範囲を見ることができます。

ご覧の通り、日本国内だけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、中国、ブラジルなど、世界各国にも拡散されているのが分かります。世界各国にポケモンのファンがいるのが一目瞭然ですね。

特にエンターテインメントの世界では、ツイッターチャネルを通してファンたちとつながる手法が、ブランド・ロイヤリティの獲得につながっていることもあり、友好的な手法とも言えます。

『世界で愛されているブランド特集』では、このようにソーシャル・メディアを活用したブランディング活動を積極的に実施しています。是非レポートで詳細をご覧ください!

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NTTㅣNTTグループ

続いては、日本国内でもトップ企業であるNTTグループです。新型コロナウィルスの影響で、テレワークが推奨される中、NTTグループでは、無償の『シン・テレワークシステム』を開放したことをプレスリリース上で発表しました。

※参照URL:www.ntt-east.co.jp/release/detail/20200421_01.html

このニュースは各業界に広がり、その中でもこのシステムを開発した天才プログラマーが記事として取り上げられ、その反響は大きく広がりました。

※参照URL:www.sankei.com/economy/news/200613/ecn2006130011-n1.html

このニュースはリアルタイムで、SNSからオンラインニュースにまで拡散され、反響が高かったことが分かります。このような、CSR(企業の社会的責任)とプレスリリースを交えたニュースは、人々にとって、ポジティブに捉えてもらえることが多く、そして拡散もされやすことが分かります。また、今回はコロナ禍において社会的貢献・社会的奉仕というメッセージもあったことが反響を呼んだ理由ともいえるでしょう。

Shiseidoㅣ資生堂

国内では、トップの化粧品メーカになります。3万人以上の従業員を抱える大企業ということもあり、今回の新型コロナウィルスの影響下、在宅勤務を取り入れている中、今後は『ジョブ型』雇用に移行すると発表しました。

※参照URL:www.nikkei.com/article/DGKKZO60084930X00C20A6MM8000/

年齢や学歴、意欲といった面で評価していくのではなく、顕在化されたスキルに焦点を置いた採用ということで、SNS上でもこのニュースは大きく拡散されました。拡散マップでは、オンラインニュースから、ブログ、ツイッター、Facebook、YouTubeといった様々な媒体で拡散されたのが可視化されています。

業界の中でも常に一歩先を行く同社ですが、こういった先進的な動きも、企業のPRの一つとして捉えられ、消費者たちから信頼を得ています。まさに不動の愛されるブランドとしての動きとも言えるでしょう。

TOYOTAㅣトヨタ自動車

世界的にも展開している自動車メーカになります。今回は社長自身が登場している新型車の紹介用に作成された動画が、SNS上で反響を大きく及ぼしていました。

このツイート投稿を拡散マップで見ていくと、ツイートからブログに紹介されており、そこから別のブログに拡散されているのが分かります。いわゆる、二段階で拡散されており、このブログを紹介した人が拡散力のあるインフルエンサーといえるでしょう。

このように、会社の代表の方がクリエイティブに参加するという形での宣伝方法はSNS上でも波及効果が高く、エンゲージメントも獲得しやすい傾向にあります。

SK-II

独自開発された、美容成分ピテラ™を配合した化粧品メーカーになります。女優の綾瀬はるかを起用したCMなども有名ですが、彼らが実施しているハッシュタグキャンペーン#changedestinyでは、『運命を変える』というコンセプトをもとに、困難を乗り越え、自分の運命を切り開いたさまざまな女性達のストーリーを映像化しています。

最近のキャンペーンでは、ありのままの自分を見せるというコンセプトで、競泳選手である池江氏がウィッグを外した単発姿を披露したことが話題になっています。

テーマクラウドで関連するキーワードを見ても、『困難』、『切り開く』、『強い』、『信念』といったまさにこのコンセプトに沿ったキーワードが使われているのが分かります。

化粧品というカテゴリーから、女性の『運命を変える』という強いテーマをキャンペーン化することで、女性の支持層をさらに増やし、愛されるブランドとして確実な地位を築いています。

UNIQLOㅣユニクロ

最後の紹介は、実用衣料品を製造・販売しているユニクロになります。新型コロナウィルスの影響がまだまだ続いている中、ユニクロは消費者の声を取り入れた新商品通気性の高い『エアリズムマスク』を販売開始しました。

テーマクラウド上で関連するキーワードを見ていくと、『エア機能』、『炎天下』、『涼しい』、『洗える』といったこれから暑い季節を迎えるにあたり、消費者たちが欲しているまさに機能性の高いマスクと言えます。

実用性の高い商品を製造・販売しているユニクロは、まさに消費者の声をリアルタイムにモニタリングし、商品化をすることで、彼らの心を掴んでいる企業と言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

誰もが知っているブランドは、CSR、スポンサーシップ、PRといった様々な手法を通して、消費者たちとつながり、彼らからエンゲージメントを獲得しています。ここで、ソーシャルボイスの分析結果を元にした企業のマーケティング支援を展開することを主力事業としている65dBの代表である金清氏のコメントを紹介します:

我々は、ソーシャルメディアとは”ブランドと生活者双方を映し出す窓である”と考えています。窓の向こう側のお互いの振る舞いは、お互いをじっと眺めれば手に取るように解るはずなのですが、実際に眺めてみて双方が何をやっているか?を見る事はとても少ないので、このように表現をしております。このレポートにある、様々なブランド愛に関連する指標は、ブランドが生活者のことを日々どれだけ考え、どれだけ丁寧に接しているか?を指し示す、現代における重要な指標のひとつになり得るのでは?と思いました。それぞれの指標の元となる取り組みは、とても些細なものに見えるかも知れませんが、窓の向こう側の生活者にとっては、とても身近なブランドの振る舞いを垣間見る貴重な接点であるし、これが後の信頼や愛に繋がるのだな、と考えています。

金清 雄太

65dB TOKYO | Head of 65dB TOKYO

日本国内では、緊急事態宣言は解除されたものの、第2波の懸念や、新生活の様式に対して消費者たちは、まだまだ不安要素を抱えています。新型コロナウィルスの影響下が続く中、ブランドとして何を発信し、どのように消費者とつながるべきなのか。リアルタイムのソーシャルリスニングでは移り変わりの早い消費者の感情を的確に把握し、彼らが求めている情報を最適なタイミングで見つけることができます。

金清氏を特別講師として招いたオンラインセミナーを7月2日(木)に実施いたします!本セミナーでは、リアルタイムで消費者インサイトを分析を通して、より身近に消費者たちとつながり、愛されるブランドづくりに必要な最新のSNS手法を事例を交えて紹介するので、是非ご参加ください!