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北海道では、特にコロナショックの影響を大きく受けている中、『白い恋人』で有名な石屋製菓社は、店頭に並べることができなくなってしまった商品を活用し、定価1万8000円以上の商品を詰め合わせた期間限定商品『白い恋人で北海道にエール!BOX』をオンラインで販売するプロモーションを実施。通常の半額以下で販売し、売上金の内部は北海道の医療機関に寄付する予定。
Talkwalkerの拡散地図機能では、時系列・メディアタイプごとの拡散の動きが可視化することができます。こちらのマップから、ツイッター上で数時間以内に拡散されたことがわかります。
このニュースに対してのたくさんのコメントが寄せられました。
このようなフードロスに伴うプロモーションは他のブランドでも実施されており、食パンを販売している『ねこねこ食パン』社でも、店舗で販売できない分の商品のプロモーションを実施していました:
【拡散希望】
皆さまご支援ありがとうございます!弊社全ブランドの #コロナ に伴う閉店在庫がほぼ集まりました。あまりの多さに驚いています
そこで3セット追加で販売いたします。
引き続きご支援よろしくお願いいたします♀️https://t.co/ErxCaun3tI#アンティーク支援#フードロス pic.twitter.com/U5IOA3iQev— 【公式】ねこねこ食パン (@neko_shoku) April 24, 2020
拡散地図のセンチメント分析で見てもすべてポジティブの緑色で拡散されています。
Talkwalkrの拡散拡散地図機能では
ポジ・ネガを判定するセンチメント分析の結果も見に行くことができる
過去7日間のデータの中でもここ最近でボリュームが挙がっているのが分かります。
テーマクラウドでも、フードロスという言葉と共に『#経済を回そう』や『#フードロス削減』、『#フードロスをなくそう』といったハッシュタグと共に投稿されており、フードロスに伴うプロモーションに関して消費者はポジティブに反応しているのが分かります。
お店側としても処分しなくていけなくなった食品のロスをプロモーションとして活用することで、売上に貢献することができ、消費者側としても通常よりお得に購入できる利点がお互いのメリットとして出せているようです。
続いては、『#コロナに負けるな』というハッシュタグと共に投稿されており、過去1か月でトレンド化している『#おかしつなぎ』というハッシュタグを追跡してみました。
データの対象期間は4月9日~5月8日の1か月になります。
投稿のピークが4月17日となっており、センチメントもポジティブの感情が62.8%と出ています。
テーマクラウド上で見た際に、『#コロナに負けるな』というハッシュタグと共につぶやかれているハッシュタグとして『#おかしつなぎ』が大きく表示されています。(※テーマクラウドのキーワードの大きさは、ボリューム量と比例しています)
また、『チロル』というキーワードもテーマクラウド上に挙がっています。ここから『#おかしつなぎ』というハッシュタグを活用したキャンペーンはチロルチョコを販売しているチロルチョコ社が始めた企画というのが分かります。
おうち時間を少しでも楽しんでもらうために抽選でチロルチョコのプレゼント企画を実施したところ、彼らの競合他社ともいえる『ブラックサンダー』や『金吾堂製菓』、『かっぱえびせん』といった他の製菓企業も参加し始め、結果として、製菓業界の中で、大きな反響を与えたプロモーションになりました。
この企画を通して『チロルチョコ』というキーワードが、SNS・オンライン上で急上昇していることが分かります:
ポジティブなキーワードと共に投稿が挙がっていることもあり、ブランドイメージアップにつなげることのできた、まさに成功したキャンペーンと言えるでしょう。
画像分析のデータの中からでも、様々なお菓子のブランドが参加したことが分かります。
いかがでしたでしょうか?
今回は食品業界においてトレンド化しているキーワードやハッシュタグを深堀してみましたが、コロナウイルスの影響で販売できなかった『フードロス』されるはずの商品を活用してのプロモーションが刺さった背景として、この辛い状況をみんなで頑張って打破しようというポジティブな行動が、消費者の共感を得たことが分かりました。
また、チロルチョコから始まった『#おかしつなぎ』というハッシュタグキャンペーンは、製菓業界全体に影響を及ぼす程の大きい活動になりました。結果として、ブランドとしてのイメージアップや、エンゲージメントの向上、SNS・オンライン上でバズったキーワードとして結果を残せたこともあり、業界をまたいでのキャンペーン企画も大きな利点を得られるのではないのかと思います。
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