オンラインやSNS上にある会話の分析は、顧客中心のマーケティング戦略を推進するための消費者インサイトを収集します。最先端のAIエンジンを搭載したSNS分析を是非お試しください。
顧客調査、カスタマーサポート、SNS、レビューなど、複数のデータソースで消費者の声を把握し、ブランドに対するセンチメントを探ります。
「今日の消費者は、共感し、価値観を共有した上で、企業が消費者を満足させてくれることを期待しています。SNS分析を通して顧客の声を可視化することで、顧客が何を、どこで、なぜ言っているのかを理解することで、意味のあるを解き明かす鍵となります。」
Cara Buscaglia | チーフイノベーション&インサイトオフィサー @ Talkwalker | コロナ禍によって変化した顧客インサイトの変化を調査
それでは、ここから顧客中心主義になるために必要なステップを解説していきます。
顧客中心主義のブランドは、顧客をビジネスの中心に据えた戦略をとっています。彼らは、ポジティブなカスタマーエクスペリエンス(CX)を提供し、顧客との長期的な関係を構築します。顧客の声に耳を傾け、それをリアルタイムに活用して、組織全体で有意義な意思決定を行うことができます。
この手法をCRM(カスタマーリレーションシップ・マネージメント)と組み合わせることで、顧客の全体像を把握できる貴重な消費者インサイトを収集することができます。
消費者に商品を買ってもらえなければ、そのブランドは失敗します
IBMビジネスバリュー研究所 の2021年の調査では、パフォーマンスの良好なブランドの72%が顧客重視であることがわかりました。人々の要望に耳を傾けることが、売れる商品を開発する唯一の方法です。顧客中心のブランドは、顧客の声を活かし、それに反応します。消費者が求める製品を作り、消費者のニーズを先取りし、消費者のペインポイントの解消を手助けして、ブランド支持者や推奨者を獲得します。
一朝一夕に顧客中心のブランドになるのは難しいでしょう。それには時間と労力が必要です。しかし、顧客中心の社風がなければ、ビジネスにおける目標や目的を達成することは難しいでしょう。消費者第一を企業の理念の中心としなければ、企業を成功に導く消費者を無視していることになります。
今後は、顧客の声を常に的確に捉え、企業の方針に反映することが重要なカギとなります。
会社の方針は、自分たちの目標の達成ではなく、顧客の要望の達成に焦点を当てるものでなければなりません。
消費者は人であることを忘れてはいけません
分析ツールを使って消費者のコメントを把握したり、AIを活用したセンチメント分析で感情を読み取ったりしますが、企業から発信するメッセージは各個人宛に向けた内容に最適化しましょう。
顧客データの民主化
顧客や見込み客について収集したすべてのデータやインサイトを一元化し、チーム全員がアクセスできるようにします。これにより、組織内の全員が一つにまとまります。
2020年、世界各国はロックダウンをせざるを得ない状況でした。これらに迅速に対応できたブランドは、顧客のニーズを先取りしてデジタルトランスフォーメーションを加速させました。多くの消費者たちはオンラインで購買することを望み、その需要が急増しました。結果として、Eコマース業界が先頭に立って先導し、多くのブランドが技能を向上させ、オンラインストアを立ち上げました。
例えば、ペプシコ社は迅速に行動して戦略を適応させ、2つの直販サイトを開設しました。消費者がネット販売に頼るようになるだろうと認識していたのです。
四半期決算によると、売上高は5%増となりました。
ペプシコ社は、Snacks.comとPantryShop.comを立ち上げ、顧客のニーズを先取りすることで、収益を増加させ、オンラインで好意的なレビューを生み出すことに成功しました。
Talkwalkerの分析機能では、ペプシコ社のEコマースサイトと関係のあるキーワードのトップ25を瞬時に可視化します。
カスタマーサポートのEメールや電話番号を隠すようなブランドの一つにならないようにしましょう。
面倒なのはわかっています。時間もかかりますし、予算も大幅に取られてしまいます。しかし顧客が問題を抱えている時には、すでにストレスを感じており、怒りを感じているかもしれません。連絡先を探させることで、問題が悪化することになります。
そして、ブランドに不満があるときに人が何をするかは明白です。SNS上でのレビューにつながってしまいます。
お問い合わせページが見つけやすいようにしましょう。FAQを提供しましょう。SNSやフォーラムなどを監視しましょう。カスタマーサポートの支援を得ながら割り込んでみましょう。
アクセス可能で身近な存在であることを証明している下記のブランドの例を見てみましょう。
Put the kids in the rear of my in-laws' Tesla S & went for a 20 min drive. Air was set as cold as possible, but the kids were dehydrated & drenched in sweat after the drive. Turns out there's no air circulation back there.@elonmusk Any ideas? Love the car, but that's dangerous
— Matthew Feinman (@mattfeinman) March 6, 2018
テスラ社の顧客が、車の後部で子供が熱中症になったという苦情をツイートし、イーロン・マスク氏に助けを求めました。彼はそれに返答しました。そう、イーロン・マスク氏本人が回答したのです。テスラのCEOが直接回答したのはこれが初めてではありません。
If there is anyone in the third row, turn off air recirculation. Third row cooling happens by air entering from the front and exiting through the vents in the rear bumper.
— Elon Musk (@elonmusk) March 6, 2018
100%顧客中心の戦略を目指して努力する革新的なブランドは、電子メール、SNS、フォーラムや掲示板、チャットボット、Facebook Messenger、電話、SMS、コールセンターの記録など、複数のソースからデータを収集しています。
ソーシャルデータ、消費者データ、顧客データの中から顧客の声を特定し、組織内のすべてのチームにおいてリアルタイムにそれを活性化させる必要があります。収集したデータは、コンテンツマーケティングやメッセージング、プロデュース開発、PR、研究開発などの原動力となります。
360度網羅した顧客中心主義への道のり - 収益の増加、リテンションの向上、コストの削減などポイントに
顧客中心のビジネスを行うためには、顧客調査が欠かせません。以下の調査方法をチェックしてみてください。
アンケート調査
顧客のことを本当に理解していますか? 顧客が好きなもの、嫌いなものとは? 彼らの課題、好みは?
この重要な情報を集めるために 顧客満足度調査を実施 し、その結果を分析することで、顧客中心のビジネス戦略を推進するための実用的なインサイトを見つけることができます。
ユーザーテスト
例えば、会社のウェブサイトをリニューアルした際、社内の人間がテストをし、問題ないことを確認します。しかし、それだけでは十分ではありません。
ユーザーにテストしてもらいましたか?毎日のように使っていて、様々な障害を解決する方法を知っている社内のチームのことではありません。会社のサイトをよく知らない人にテストしてもらえましたか?なぜなら、それが唯一の効果的なテストの方法だからです。
ユーザーテストは、ウェブサイト、製品、サービスなどに適用できます。顧客中心主義を目指すのであれば、この方法は顧客体験の成功へと導いてくれるでしょう。
SNS
SNSチャネルを介して、リアルタイムに迅速なフィードバックを収集することができます。
エンゲージメントレベルの測定
SNS上の投稿数、シェア、コメント、「いいね!」を追跡することで、最も人気のある投稿を見つけることができます。ターゲットのオーディエンスのニーズを把握できるだけでなく、今後のSNS投稿のヒントにもなるでしょう。
ブランドのイメージと評判をモニターする
ブランド、製品、サービスに対するレビューを追跡し、ブランドに対する顧客のロイヤルティと信頼のレベルを識別します。ブランドへのセンチメントの変化を分析して、ブランドの健全性をリアルタイムにモニターすることができます。
投票の作成
SNSネットワークでは、投票(アンケート)を設定し質問をすることができます。楽しくてためになるような興味深いものにすることで、反応を促してエンゲージメントを高め、さらに消費者が何を求めているかを知ることができるようになります。
電話を活用
インターネットが普及される前は当たり前のように使われていました。
優れたマーケティング戦略、つまり顧客中心のマーケティング戦略とは、パーソナライゼーションのことです。またテキストやメールではなく、電話をかけることほどパーソナルなことはありません。さらにリアルタイムでフィードバックが得られ、返答に応じて質問を変更できます。
コールセンターのデータを発掘することで、異なるチャネルを越えた顧客の姿をよりよく把握できることはご存知ですか?
顧客が商品を購買した後はどうしていますか? すぐに、次の販売を開始しますか? それとも、すでに顧客中心主義のブランドとしての行動を起こしますか?
消費者は、苦労して稼いだお金であなたの製品を買ってくれます。顧客は、お店を出るときに手を振ってくれること以上のものを期待しています。例えば、お礼のメールはどうでしょう。そして将来、彼らに戻ってきてもらってもっと多く買ってもらいたいのであれば、さらに多くのものを与えなければならないでしょう。
消費者中心のカスタマーサービスでは付加価値を提供する必要があります。 そこで購買後もサポートされます。
例えば当社では顧客に「今週のTips(ヒント)」というメールをお送りしていますが、その中にはサービスを最大限に活用するための、大手企業に向けた使い方におけるアドバイスが含まれています。 また、当社ではつぎのような内容のデジタルエクセレンスセンター(Digital Excellence Center: DEC)を顧客に提供しています。
TalkwalkerのDigital Excellence Centerは、
手厚いカスタマーサポートを提供しています。
このようなリソースを顧客に提供することで、顧客が自分で問題を解決できるようになります。また、顧客からのフィードバックがサポートサービスの向上につながるのです。
もう一つの顧客中心主義の例は、価格設定ページを提供するブランドです。中には、価格を見せると消費者を遠ざけるのではないかと考えるブランドもありますが、価格ページには通常、大量のトラフィックがあります。
消費者が価格ページにアクセスするということは、購買を検討しているということです。料金を隠すことで、販売の機会を失わないようにしてください。
顧客中心のブランドは、消費者にポジティブな購買経験をさせています。どんなに優れた製品であっても、消費者が製品を買おうとするときに苦労すれば、競合他社に移ってしまうでしょう。
ここで、チャットボッツについてお話ししましょう。消費者中心のブランドは合理化を進めユーザーフレンドリーなシステムを採用して、人々の購買プロセスを支援します。好き嫌いは別ですが、チャットボットは24時間365日のカスタマーサポートを提供し、セルフレジ・キオスクやデジタル支払い技術などの優れた支払い体験と楽しさを味わえます。
数年前、ドミノピザは、Facebook Messengerのチャットボットである「Dom」を導入しました。シンプルに「PIZZA」と入力するだけで、チーズファンはMessengerから直接メニュー全体を読むことができ、そのうえ配送状況を確認することができるのです。
顧客中心のブランドは、すでにチャットボットを使ってスムーズなカスタマーエクスペリエンスを実現しています。
ハーバードビジネスレビューは次のように述べています。新規顧客を獲得するには、既存の顧客を維持するよりも5倍から25倍のコストがかかる。顧客維持率を5%向上させることで、利益が25~95%増加する。
消費者に商品を買ってもらいたいのはもちろんですが、理想を言えば、何度も足を運んでもらいたいものです。それではどのようにして促すことができるのでしょうか。
例えば、ロイヤルティプログラムなどの特典を付加することで顧客のロイヤルティを強化し、顧客維持率の向上が図れます。ロイヤルティクラブやリワードプログラムは、顧客を獲得し、維持することに成功しています。セフォラ、マクドナルド、スターバックス、H&Mなどの顧客重視のブランドは、すでに人気のあるプログラムを持っています。
It's here!!! The long awaited H&M Loyalty Program has finally arrived! ❤️✨ Check out the details and sign up to get your 20%! https://t.co/TmOcbM36Lp pic.twitter.com/xid3p7LtFu
— H&M USA (@hmusa) May 16, 2019
顧客中心の組織は、顧客が購買された後もサポートを続けます。この継続的なプロセスにより、顧客は製品を最大限に活用することができ、また戻ってきてさらに購買してもらえるようになるのです。
Talkwalkerでは、顧客にオンボーディングプログラムとして、Mountain Climber Hikeというラーニングプログラムを提供し、ソーシャルリスニングプラットフォームを最大限に活用していただいております。
ユーザーが自分のペースでTalkwalkerプラットフォームを使いこなすためのトレーニングプログラム。
成功しているかどうかの分析をするには、チェックすべき顧客中心の指標は3つあります。ネットプロモータースコア、解約率、ブランドの健全性、顧客生涯価値(CLV)などです。他にも指標はありますが、最も重要なのはこれらの指標です。
顧客がブランドに満足しているかどうかを把握していますか? ネットプロモータースコアは顧客のロイヤルティを測定するためのもので、そのプロセスはとてもシンプルです。
質問を1つするだけです。
「ブランドXを友人や同僚に勧める可能性はどのくらいですか?」
このシンプルな質問で満足度を把握することができます。
顧客は、そのブランドを0-勧めない、10-必ず勧める、という尺度で評価します。そして、事前に設定した基準に基づいて分類することができます。
成功度高め- スコアが9~10。このような顧客は、あなたのブランドに惚れ込んでおり、他の消費者にも勧めてくれます。彼らはリピーターであり、あなたのブランドに忠誠を誓ってくれます。SNSでは、インフルエンサーになり、ポジティブなUGC(ユーザー生成コンテンツ)をシェアしてくれる可能性があります。
成功度中間 -スコアが7~8。彼らはあなたのブランドに満足していますが、積極的に推薦したり批判したりはしません。より良いオファーがあれば、彼らは離脱してしまうでしょう。
成功度低め- スコアが0~6。あなたのブランドを否定的に見ている顧客であって、悪いレビューを共有したり、不満をSNSに投稿したりします。このような顧客は、あなたのブランドを推薦してくれませんし、あなたの評判を落とす可能性もあります。
「ブランドXを友人や同僚に勧める可能性はどのくらいですか?」
新規顧客を獲得することは容易ではなく、多くのブランドが市場にあふれる中、日々難しくなっています。
企業のビジネスの65%は既存の顧客が占めているので、顧客中心のアプローチとは顧客に留まってもらうよう働き掛けることです。
継続率を向上させるためには、なぜ顧客が残っているのか、なぜ顧客が離れていくのかを理解する必要があります。
顧客がブランドを離れてしまうのは、以下のような理由です。
顧客が競合他社に移ってしまう理由がわかったら、過去12ヶ月間に離れた顧客の数を測定し、同期間の平均総客数で割ることで、解約率を算出することができます。
ウェブサイト、SNS、レビュー、フォーラムなどは、消費者がブランドを見つけて交流し、製品を購入して意見を共有する場所です。これらすべてのソースからフィードバックデータを収集し、センチメント分析を測定することが重要です。
Talkwalkerでは、購買後の顧客の感情をリアルタイムに可視化します。
消費者センチメントの変化を把握することで、競争力を高めることができます。また、ネガティブなフィードバックを発見した場合は、問題を解決して、ブランドの評判を落とす潜在的なPR上の危機を防ぐことができます。
2020年には、顧客のライフサイクルジャーニーは主にデジタルエクスペリエンスでした。消費者は、仕事、買い物、友人や家族との会話、そしてブランドとのコミュニケーションをオンラインで行うよう変化しました。顧客中心主義のブランドは、あらゆるタッチポイントで優れたカスタマーエクスペリエンスを実現することの重要性をすぐに認識しました。
顧客の立場に立って考えることで、カスタマーエクスペリエンスを深く理解することができます。センチメント分析では、顧客のフィードバックを大規模に分析し、顧客の期待を明らかにすることで、問題がブランドヘルスを損なう前に、顧客のセンチメントの変化を予測することができます。
米国のブランド「インポッシブルフーズ(Impossible Foods)」は、2020年に香港とシンガポールのスーパーマーケットに植物性の肉製品を導入しました。
このキーワードに関する会話を分析した結果によると、世界の他の地域のレベルと比較して低いままですが、センチメントは一貫して高く、肯定的な意見が23%、否定的な意見が4.3%となっています。
インポッシブルフーズとその製品を取り巻く30日間のセンチメント分析の結果。
顧客という基盤はあなたのすべてです。
顧客と長期的な関係を築くことで、ロイヤルティを高めることができます。顧客との関係の健全性を測るには、顧客生涯価値(CLV)を使用してみましょう。
この指標は、顧客が顧客である間に、その顧客がブランドにもたらす収益の量を測定するものです。最初に製品を買っていただいてから、やめる時まで。
1人の顧客から得られる収益を合計します(年間収益に平均顧客寿命を乗じたもの)。そして、それを獲得するための初期費用を引き算します。
例えば、顧客が年間15000ドル購入し、ビジネスの平均的な顧客寿命が10年である場合、15000ドルに10を掛けて15万ドルとします。そこから獲得コストを差し引きます。
顧客中心のブランドでは、効率的でスムーズなカスタマーエクスペリエンスによって、製品、サービス、機能、プロセス、ポリシー、社風にまで影響を及ぼします。
顧客中心のブランドとして動いていますか?
顧客中心のブランドになるための最初のステップは、消費者の声に耳を傾け、顧客の声を活性化させることです。SNS分析は、オンラインコミュニティを構築し、消費者が何を求めているかを理解し、長期的な関係を構築するのに役立ちます。
顧客の声を瞬時に可視化するTalkwalkerのダッシュボードのサンプルでは、より詳細なデータをご覧頂けます。
是非今日から活用してみて下さい。